敵を赦せますかというテーマで、松戸キリストの教会 宣教師のレスリー・テイラーさんに寄稿していただきました。
コーリー・テン・ブンが強制収容所で経験したこと
第2世界大戦中、オランダにコーリー・テン・ブームという女性がいました。コーリーさんとご家族はクリスチャンなので、ナチズからユダヤ人をかくまいましたが、その理由で強制収容所に入れらました。コーリーさんのお父さんとお姉さんは、強制収容所で殺されてしまいました。
コーリーさんが敵をも赦した理由
戦後、コーリーさんはあちこちに行って、強制収容所の経験と赦しの大切さについてお話ししました。ある日、お話した後、男性が彼女と話をするために近寄って来ました。その顔を見ると、コーリーさんはすぐに思い出しました。その男性は、お姉さんが殺された強制収容所で働いていた軍人でした。彼は、戦後にクリスチャンになったというのです。そして、彼は手を差し伸べて、コーリーさんに赦しをお願いしたのです。コーリーさんの気持ちをよく想像してみてください。とても難しい状況です。ひどい暴力と拷問で苦しめた人を、どのようにして赦すことが出来るのでしょうか。
他人の悪を赦すのは無理と思える時でも
ほとんどの人は、強制収容所に入れられたことはないかもしれませんが、他の人に傷つけられたことがあると思います。家族、友達、同僚や知らない人でも、侮辱と裏切りであなたを傷つけることができます。ひどいことをされた後、私たちのほとんどは、「人を赦す」ことに苦悩します。「赦すのは無理だ」と思う時もあるでしょう。どのようにして赦すことができますか？
エペソ人への手紙４章３２節に、その答えを発見することができます。「互いに親切にし、優しい心で赦し合いなさい。神も、キリストにおいてあなたがたを赦してくださったのです。」私たちはひどく傷つけられても、イエスによって、私たちは赦すことができます。なぜかというと、神はイエスを通して、私たちの多くの罪を完全に赦してくださったと気づくからです。
神に赦され、人を赦す意味を知る
高慢であって、「私は悪いことを絶対にしない」と思えば、もちろん他の人を赦すのは難しくなります。または、「神はひどくて、私たちの罪を赦さない」と思えば、他の人を同じように扱うでしょう。しかし、イエスにあって神の愛と完全な赦しを見ると、心に変化が現れます。神の赦しを理解すれば、心が柔和になり、優しくなります。赦すことができるようになるわけです。C・S・ルイスが言った通りです：「クリスチャンになるということは、神があなたの赦しがたいことを赦してくださったので、赦しがたいことを赦すことを意味します。」つまり、私たちは赦すことが出来るのは、神に赦されたからです。
コーリー・テン・ブーンさんが学んだ神の愛
コーリー・テン・ブームさんも同じことを発見しました。コーリーさんは、ナチの軍人を赦したくなかったのです。彼は、お姉さんの殺人と自分の苦しみを引き起こした軍人たちの一人でした。しかし、コーリーさんは、神が彼女自身の罪も赦して下さったことを思い出しました。そして、コーリーさんは神の助けをお祈りして、ナチの軍人の手を持って、「はい、兄弟、私は心から赦します！」と答えたのです。
敵をも愛し赦すこと
コーリーさんから赦しに関して大事なことを学べると思います。赦しは簡単ではありません。赦しは高価です。しかし、私たちがいただいているイエスにある神の赦しも、確かに高価です。神の赦しの代価は、神の一人子の命によって支払われています。イエス様は、神の赦しの代価として十字架上で苦しみながら死にました。
私たちは、神の赦しを受けるに値する資質などもっていません。事実、罪は神に対する反逆なので、神の刑罰に値するのです。しかし、憐れみ深い神は、私たちを愛してくださるので、私たちの代価を支払う意志がありました。神の愛と赦しを抱けば抱くほど、他の人の罪を赦すこともできるようになります。それは赦しの鍵ですよ。
- 外部リンク 敵をも赦す愛がある
神様に赦されたことを、厳しい人間関係の中で加害者とも思える人をも赦すということに繋がったコーリーさんの生き方には驚ろかされました。
私も、この方の人生について読んだことあります。赦しがたいことですね。自分の肉親を殺した人たちを赦すのは。本当に辛かっただろうと。私たちも、もしかしたら似たような状況におかれるかもしれません。将来のことはわかりませんが、そんな迫害される時代が来るかもしれません。