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旧約聖書の誕生と3種類の正典

使い古された英語の聖書

旧約聖書の誕生と正典について解説します。旧約聖書の正典は、3種類(ヘブル語、カトリック、プロテスタント)あります。それぞれを説明します。 s聖書の正典 とは?

旧約聖書は、聖書の中でも特に重要な部分であり、その成り立ちを理解することは、信仰の理解を深める鍵となります。ここでは、旧約聖書に含まれる主要なテーマやメッセージについて詳しく探求していきます。また、旧約聖書は歴史的、文化的背景を持ち、これを理解することで現代における意義も見えてくることでしょう。

旧約聖書の成り立ち

旧約聖書は、長い年月をかけて、イスラエルの人々によって書かれたものです。イスラエルの祖先であるアブラハムとイスラエルの人々が生きた時代は、紀元前3000年頃から400年まで広がっています。この間に、旧約聖書の各書が執筆されましたが、具体的にいつ書かれたのかは不明です。旧約聖書の中には、創世記や出エジプト記など、歴史的な出来事や法、詩、預言が含まれており、これらはすべて神との関係を記録した重要な文書です。

旧約聖書はその内容においても層があり、歴史的な背景や人物、神の契約に関する物語を通じて、我々に多くの教訓を教えています。例えば、アブラハムの信仰やモーセによる出エジプトの物語は、神の導きや約束を示しています。これらの物語は、単なる歴史的事実に留まらず、我々の信仰生活にも深く関わってきます。

また、旧約聖書には多くの詩篇も含まれており、これらは人間の感情や神への賛美、悔い改めを表現しています。詩篇は信仰の実践において非常に重要な役割を果たしており、礼拝や個人の祈りにおいて使用され続けています。

旧約聖書の最後の書は、預言書マラキです。預言者マラキは前400年代に預言しました。このことから、旧約聖書全体が編纂され、現在私たちが持っている旧約聖書の形になったのは、紀元前400年~以降と考えられます。

旧約聖書の写本

旧約聖書には、基本になる2つの写本があります。(他に死海文書がありますが、正典に関して言えばあまり関係はないので、死海文書についての説明は省きます。)その2つの写本とは、へブル語聖書と、ヘブル語聖書からギリシャ語に翻訳された70人訳聖書です。この聖書が、1世紀には存在していたのは事実です。

まずへブル語聖書の正典について検証してみます。2つの学説がありますので、下に書き記しておきます。旧約聖書の正典について、簡単に結論を出して、決めつけているサイトを見かけますが、もう少し注意深く検証してみましょう。

二つの学説

(1)伝統的な学説:ヤムニア会議で決められた。伝統的な学説は、「旧約聖書に書かれているエズラの時代に、現在の正典である24巻がまとまった」という説です。この学説では、正典の過程は3段階に分けられます。まず第一に、モーセ5書と呼ばれる律法が、前5世紀にまとめられます。第二に、預言書は前3世紀にまとめられます。最後に、諸書が後90年に集まったユダヤ教学者によって決定されます。この会議は、ヤムニア会議と呼ばれています。

(2)非伝統的な学説:ヤムニア会議などなかった。一方、この学説を否定している学者もいます。(私が学んだJack P. Lewis博士【Haravard Divinity School, Hebrew Union  Ph.D.】は、この主張を最初にした方です。)実際に、ヤムニヤ会議があったかという記録は、まったく皆無です。また、三段階の正典のプロセスがあったという学説に、決定的な根拠がありません。

旧約聖書の正典の形成過程は、単なる文書の集まり以上のものです。多くの学者たちは、これらの書がどのように選ばれ、編纂されたのかについて様々な見解を持っています。その中でもヤムニア会議は、旧約聖書の正典を形成する上で極めて重要な役割を果たしたと考えられています。この会議は、ユダヤ教の教義と伝承の確立にも影響を与えました。

旧約聖書にある書の数とその重要性

また、旧約聖書のそれぞれの書の数え方も、時代によってまちまちだったようです。「聖書は22巻」と記録されている古代文献もあれば、「聖書は24巻」と書かれている文献もあります。もし本当にヤムニヤ会議が正典を決めていれば、その書の数え方も統一されていたのではないでしょうか。ユダヤ人の歴史家ヨセフス(後38年ー100年ごろ)は、聖書は22巻だと書き記しています。後1世紀に書かれた2エスドラス書には、ユダヤ教では伝統的に24巻と定めていると記されています。

旧約聖書の書の数については、古代から現代にかけて多くの議論がなされてきました。その数え方や分類の方法には時代によって変化があり、例えば、ユダヤ人の歴史家ヨセフスは22巻と記載していますが、他の文献では24巻と記載されていることもあります。このような違いが示すのは、旧約聖書が単なる文書の集合体ではなく、文化や伝統に根ざした複雑な歴史を持つものであるということです。

さらに、旧約聖書に含まれる書は、単に法や歴史を記録するだけではなく、人々の倫理観や道徳観を形成するための手本ともなっています。現代においても、これらの教えは多くの人々によって道徳的な指針として受け入れられています。

ヘブル語聖書の正典は、ユダヤ教の信仰と実践において中心的な役割を果たしています。トーラー、預言書、諸書という3つの主要なカテゴリは、ユダヤ教徒が日常生活の中で神との関係をどのように築くかを示しています。これにより、信者は日々の生活の中で神の教えを実践することが求められています。

ユダヤ人のラビ(律法の専門家)(前130年)であるベン・シラは、聖書は律法、預言書、諸書に分けられると明言していますから、この時代までにユダヤ人の間で、認識されていた正典があったのではないかと推測されます。

ヘブル語聖書の正典

カトリックの旧約聖書正典には、ヘブル語正典には含まれていない追加の書が含まれています。これらの書は、カトリック教会の信仰において重要な役割を果たし、特に聖書の解釈や神の意志を理解するための助けとなります。一方で、プロテスタントの正典は、より厳密にヘブル語聖書に基づいており、信仰の実践において異なるアプローチを取っています。

ヘブル語正典は3種類に分けられています。まず最初は、創世記から申命記までの律法の書と呼ばれます。またヘブル語ではトーラーTorahといわれるものです。トーラーの意味は教え、戒め、広い意味ではユダヤ教における伝統と教え、限定的にモーセの書を指す場合もあります。 次に預言書で、前預言書、後預言書とに分けられます。ヘブル語でネビイーム、Nehveh‐Eemと言われます。そして諸書と呼ばれるものがあります。ヘブル語ではケトウビーム、Kehtu-Veemと呼ばれます。

ヘブル語聖書の正典は、この3つの分類のヘブル語の頭文字から、TaNaKhとも呼ばれます。もちろん、ユダヤ人たちは、当然ですが、ヘブル語聖書を旧約聖書と呼びません。ユダヤ人にとって新しい契約は未だ存在しませんから、旧約聖書とは呼べないわけです。旧約聖書という呼び名は、2世紀のクリスチャンによってユダヤ教と区別するためにつけられました。書巻の数ですが、ユダヤ教では伝統的に24巻と定めています。

カトリックの旧約聖書正典とプロテスタントの旧約聖書正典

次にカトリックの伝統を見てみましょう。ヘブル語正典の39巻の他に、ユディット書、トビト書、バルク書、ソロモンの知恵、1、2マカベヤ書、ベン・シラの知恵の7巻を第二正典として含んでいます。カトリックはこれを第二正典と呼びますが、プロテスタントはこれを外典と呼びます。

通常、皆さんが使う聖書には外典が含まれていないかもしれません。新共同訳をお使いの方は外典を読んだ方もいらっしゃるかと思います。外典は、紀元前1世紀前のユダヤ人たちの文化や歴史を理解するうえで、貴重な資料です。

さてプロテスタントの正典を見てみましょう。正典の一つ一つはヘブル語聖書正典と同じですが、分類の仕方が違います。プロテスタントの正典は、モーセ5書、歴史書、預言書、諸書の4種類に分けられます。

最後に、私たちが旧約聖書を学ぶことで、歴史的、文化的背景を理解し、神との関係を深めるための手助けになることを願っています。旧約聖書の成り立ちは、単なる書物の集まりではなく、信仰の根幹となる重要な要素です。これからもこの教えを大切にし、現代においてもその意義を見出していきましょう。

旧約聖書の成り立ちと正典について解説しましたが、カトリック正典とプロテスタント正典に違いがあることも説明しました。また、旧約聖書が持つ歴史的背景や文化的意義を理解することが、現代の信仰生活にどのように役立つかを考えることも重要です。信仰を持つ人々にとって、旧約聖書のメッセージは、時代を超えて変わらない普遍的な教えを提供しています。

へブル語正典、カトリック正典、プロテスタント正典

結論 旧約聖書の成り立ちと正典の意義

旧約聖書の成り立ちと正典について解説しましたが、カトリック正典とプロテスタント正典に違いがあることも説明しました。参考にしていただければ幸いです。

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