霧のごとき命を私たちは生きています。死に臨む前に、死について考えてみましょう。人が生きる命について、中田キリストの教会の前田文夫伝道者が、わかりやすく解説してくださっています。前田伝道者の一口レッスンです。
山々が生まれる前から大地が、人の世が、生み出される前から世々とこしえに、あなたは神。あなたは人を塵に返し「人の子よ、帰れ」と仰せになります。
詩篇90・2-3
人の死について考えてみましょう
人は死ぬ、それはもう当たり前のことだと人々は言います。私たちは、あの人も死んだ、この人も死んだという具合に、死というものはふつう他人にのみあることのように思っていて、まさか自分にも死が来ようなどとは考えてみようともしません。
しかし、いよいよ自分のこととして、死を考えてみざるを得なくなったとき、私たちは初めて忘れてはならないことを忘れていたという嘆きを感じるでしょう。そして、準備すべきであったのに、何の準備もなしにこの厳しい現実にただ一人で立ち向かわなければならないことに、悲哀と恐れと救われがたい絶望感とを覚えるでありましょう。
こうして初めて、私たちは魂とか神とかいうものを、死を契機として真剣に考えてみざるを得なくなるものです。
死に臨む前に、死について考えてみましょう
死に臨む時こそ、人生における最も深刻な孤独の瞬間です。私たちはこの世にただ一人で生まれて来たように、ただ一人で死の川を越えて行かなければなりません。誰一人として力になってくれる人はありません。
死に対する時、人間はみな自分の無力さをいやというほど知らされるのです。この世に何一つとして本当に頼るもののない人間は、この時死ぬにも死に切れない思いがするでありましょう。
聖書は「あなたがたは…消えてしまう霧にすぎません」(ヤコブ4:14) と言っています。しかし、そのことを知り、本当に心の拠り所となるべきものを持っている人は、こうした時に平安そのもので、死の川を渡って行くことができるのです。
- 外部リンク 死と向き合う生き方 ◆自分の死の準備