「ただ神にのみ栄光あれ! ~Soli Deo Gloria~ 」御茶の水キリストの教会の野口良哉伝道者の寄稿です。コリント人への手紙第一10章32節をわかりやすく解説してくださっています。野口伝道者の解き明かしを楽しみましょう。
だから、あなたがたは食べるにしろ飲むにしろ、何をするにしても、すべて神の栄光を現すためにしなさい。
コリント人への手紙第一10章31節
天を指さすポーズ
よく欧米のスポーツ選手が、ホームランを打ったり、ゴールを決めた際などに、天を指差すポーズをしているのを観たことがあるのではないでしょうか?日本では、あのポーズを「私が一番だ!」とアピールしているのだというように誤解している人も少なくないようです。
実は、あの天を指差すポーズ、あのパフォーマンスは、決して自画自賛で「私が一番だ!」と自分を褒めたり、自分を高めているのではなく、天の神に栄光を帰しているポーズであり、パフォーマンスなのです。すなわち、自分にホームランを打たせてくれたり、ゴールを決めさせてくれたのは、天の神に他ならないのだ、という意味で、天を指差し、その栄光を自分にではなく、天の神にこそ帰している訳です。
SDGって知っていますか
ところで、“SDG”もしくは“SDGs”をご存知でしょうか?誰一人取り残さない持続可能な社会の実現を目指すために掲げられた「持続可能な開発目標」、英語でSustainable Development Goalsのことです。世界共通の目標として2015年9月の国連サミットで採択されたもので、2016~2030年の15年間で達成しようと掲げられ、「貧困をなくそう」、「飢餓をゼロに」など17項目から成っております。ある意味、私たちは、地上で生活する者として、そんな“SDG”に関心を持ちたいものです。
ところで、今回は、もう一つの“SDG”について述べたいと思います。・・・あの「音楽の父」の異名をとりますヨハン・セバスチャン・バッハ。彼は新しい曲を作曲した際、譜面を書き終えた後に、必ずその最後の部分に“SDG”とサインしたというのです。“SDG”、それは彼のイニシャルではありません。
ただ神にのみ栄光あれ! ~Soli Deo Gloria~
では、一体、何なのでしょうか?・・・実は、“SDG”、ラテン語で“Soli Deo Gloria”、日本語にすれば「ただ神にのみ栄光あれ」という意味になります。素晴らしい曲を作り終えたバッハは、その栄光を自分自身ではなく、神にこそ帰していたという訳です。
私たちは、何か業績を上げたり、結果を残したりしますと、つい自画自賛したくなるものでありますが、願わくば、謙虚に神にこそ、その栄光を帰したいものです。ポーズやパフォーマンスとしてだけでなく、心から謙虚に、神にこそ栄光を帰したいものです。あのバッハのように・・・“Soli Deo Gloria”、「ただ神にのみ栄光あれ」!