今日を生きる、有意義な生き方について考えてみます。人はどんなふうに時間を無駄にするのでしょうか。過去・現在・未来を聖書的視点からみて、どのように時間を有意義に過ごすべきかをいっしょに考えてみましょう。過ちに気づき改善することにより、今日を生きることにもつながります。
過去を後悔するのではなく、過去から学ぶ
私たち人間は、過去の失敗を憂いがちです。「もし・・・していたら・・」、「こんな道を選ばなかったら・・・」と考える人は意外に多いのです。過去の失敗を悔やみ続けると、過去に生き続けることになります。実際、歩いている時に後ろばかり向いていたらころんでしまうでしょう。変えられない過去を振り返り後悔して、何の得があるのでしょうか。大切な人生の時間を無駄にしています。
起きてしまったことは変えられません。過去の出来事は、高い授業料を払った授業とは考えられないでしょうか。一生引きずって生きていく終身刑ではないのです。たとえば、「若い青春時代に誰かに騙され利用されてしまった」ことを悔やんでいると想像してみましょう。この苦い経験から人生の知恵が学べます。
- もうだまされないために、むやみに人を信頼するのはやめる。神の知恵をいただきます。
- その騙した人を赦す気持ちを持てるようにする。神の愛によって人間性が養われます。神の恵みです。
- 人の人格や動機を見極める知恵が与えられる。これも神の知恵です。
未来を思い煩うのではなく、具体的な目標をたて計画を立てる
過去ではなくて、未来について思い煩う人がいます。「地震がおきたら・・・どうしよう」などと常に将来の自分に不安を覚えて過ごします。人間誰しも多少なりとも将来に憂いを覚えますが、だからこそ「備えあれば憂いなし」の諺があるように準備するのではないでしょうか。実際、未来に何が起きるかは誰も知りません。それを思い煩うこと自体、時間とエネルギーの無駄です。
具体的に目標を作ってみましょう。最初は、短期(1カ月~3カ月)、中期(3カ月~1年)、長期(1年~3年)くらいの周期の目標を作ります。生活習慣の変革の目標から仕事のための技能まで、目標は人によって様々です。
しかし、その目標が、空にある雲のようであったらどうでしょうか。雲に向って進んではみたけれど、たどり着いたらそこには雲はなかったというような状況にならないでしょうか。雲は水蒸気の集まりです。地上から塊に見えるだけです。目標にするには危ういでしょう。目的・目標設定は大事ですが、何に向かって突き進むのかを問いかけるのも大切です。たとえば、具体的な目標として…
- 生活習慣の目標 早寝早起きを実践する。朝食をとる。週一でジョギングをする。
- 仕事の目標 ***資格をとる。
- 自己啓発の目標 コミュニケーション能力を身につける。***啓発本を読む。
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明日はどんな日か、今日何をやるかで決まる
もう一つ、人生の貴重な時間を無駄にする方法があります。それは、今を生きるのではなく未来に生きる方法です。これは、多くの人たちがやりがちな事です。私自身もこの悪い習慣で長い間、生きてきました。今日出来ることを明日に先延ばして「明日やればいいや」と思ってしまいます。大きな夢を語っても、実際にはそれに向かって何もやらなかったらどうでしょうか。
明日はどんな日になるのかは、今日何をやるかで決まってきます。今日は明日のためにあるのです。
将来に希望を持つのは良いことです。今日の努力が未来につながってはじめて、未来が生きるのではないでしょうか。
ある人は「未来が変われば、今の自分も変わるのではないか」と思ってしまいます。たとえば、ある人は「結婚すればすべてが変わる。自分も幸せになれる」、「大学に進学できれば変わる」と考えたりします。
「未来が変われば、今の自分も変われるのではないか」は順序が逆です。「今の自分を変えていけば、未来も変わってくる」と言うべきでしょう。
優先順位をつけて、今日できることを一つ一つやっていく
何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。マタイ6章33‐34節 聖書協会
今日出来ること、すべきことを知るために、具体的な優先順位を作ってみましょう。優先順位という概念を最初に一般化させたのは、主イエス様です。何が本当に大切なのか、序列をつけて行きます。たとえば、次のような図を自分で作ってみましょう。

計画を作り優先順位をつけたら、今日できることを一つ一つこなしていきます。「継続は力なり」と言われます。この地道な努力が、明日へとつながります。希望へとつながります。前を向いて歩いていきましょう。後ろを振り向いていては歩けません。過去から学び学んだあとは過去を捨てて、日々、今日という日を精一杯を生きて未来へとつなげていきましょう。このように日々過ごせば、時間を無駄にするようなことは少なくなります。