コンテンツへスキップ 投稿日:2025年4月4日/更新日:2025年4月6日

恩返しから恩送りへ感謝の人生を生きよう

木に登るザアカイ

誰かから受けた恵みへの恩を、それを下さった人にではなく、別の誰かに差し出すこと。これを“恩返し”に対して、<恩送り>と言う。英語では“ペイ・フォワード(Pay it forward)”。すなわち、「前(先)に払う」。・・・ザアカイは、イエスからの豊かな愛を受けて、それを貧しい人や自らの不正の被害者へと<恩送り>しているのだ。・・・私たちも、神の絶大な愛に感謝し、応答して、その喜びを愛に代えて、誰かへと<恩送り>したいものである。

「しかし、ザアカイは立ち上がって、主に言った。『主よ、わたしは財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します。』  ルカによる福音書19章8節 聖書協会

嫌われ者ザアカイと主イエス・キリストの憐み

ザアカイは、ローマ帝国の徴税請負人という職業上、人々から嫌われていました。また、背が低いというコンプレックスもあって、彼の心はかなり枯渇していました。しかし、そんなザアカイに、イエスは優しく声をかけ、その愛を惜しみなく注いだのです。

イエスは、誰からも呼ばれることのなかったザアカイの名を呼びました。「ザアカイ、ザアカイ、ザアカイ!」。名前はその人の耳に最も心地よい言葉と言われるのです。

また、イエスは誰も尋ねて来ることのなかったザアカイの家に泊まることにしたのです。このことは、一方で、イエスが彼の心の部屋へと入ったことを象徴しているのではないでしょうか?まさに、カラッカラッに渇いていたザアカイの心に、イエス・キリストの愛が、恵みが、惜しみなく注がれました。

それゆえに、ザアカイは心満たされ、そして、変えられました。ザアカイの言葉です。「主よ、わたしは財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します。」。奪う者から与える者へ、掠める者から差し出す者へ。

ただ、ちょっと立ち止まって、考えてみて下さい。ザアカイは一体、誰に満たされ、誰に愛され、誰に救われたのでしょうか?・・・言うまでもなく、主イエス・キリストによってです。でも、ザアカイはそんな主イエスに感謝を示すどころか、自分の財産の半分を貧民に施し、不正の被害者には四倍の賠償をすると言っているのです。つまり、ザアカイは主の愛、主の救いに対して、その感謝を、直接、主イエスへ向けるのではなく、それをむしろ、貧しい人たちや自分がだました人々へ向けているのです。

恩送り

恩送り 感謝の人生

これを“恩返し”に対して、<恩送り>と言います。英語では“ペイ・フォワード”。すなわち、「前(先)に払う」。誰かから受けた恵みへの恩を、それを下さった人にではなく、別の誰かに差し出すということです。

 今から35年程前、アメリカに留学していた私は、あるコーヒー・ショップでコーヒーを買うべく代金をレジで支払おうとしたところ、店員さんから数人前のお客様が私の分まで支払って帰って行ったので、お代は結構ですと云われたことがあります。おそらく代金を払ってくれたその人は何かいいことがあって、まさに、その感謝を、あふれる喜びを“ペイ・フォワード”、<恩送り>したのではないでしょうか?私はその恩恵に与ったのです。

 あなたも、神の愛に感謝し、応答して、その喜びを愛に代えて、誰かに恩送りしてみませんか?

 読んで下さいましたあなたに、神様の平安が豊かにありますように。

シャローム!

 御茶の水キリストの教会  野口良哉伝道者