第7章 たそがれ
どんなことにも
どんなことにも
左右されず
地に根をはり
信念を持って
生き伸びたい
雲の上まで
天の国まで……
宝物
病にたえられず
木々や花がしぼんで映った
さらに
神や仏さえも恨んだ
でも
病を乗り越えようとしたら
すべてが感謝に変わった
そうか
僕の回りには
自然という
宝物があったんだな
オープン・ユア・ハート
もし
この手足が自由に動いたなら
君と一緒に遥か彼方まで行ってみたい
けれど
君と逢うこと
話しをすること
同じ星に住んでいること
そのことがとてもうれしいんだ
キンモクセイ
キンモクセイが香るころ
この世に生まれた
だから
秋という季節が気にいっている
空がたそがれていくと
思い出と悲しみが
流されていく
希望はキンモクセイと共に
いつまでも残る
あぁ~
永遠に続け
愛と喜び
農家のおっちゃん
おっちゃん
最近は雨が多くて大変ですね
んだ
うまい野菜はできねぇし
そうですか
頑張ってください
俺はこのおっちゃんを見ていると
人の手を借りなきゃ
生きていけないのは
俺だけじゃねぇんだなぁと
思うんだよ!
願い
天の神よ
病気を治してほしいです
無理でしたら
人の弱さと裏切りをゆるせる
豊かな心をあたえてください
たそがれ
ぼんやりした夕暮れに
ふと
たそがれた空を仰いだ
夕焼けっていいなぁ
なぜ 生まれたのか
なぜ 病を背負って生きているのか
教えてくれるから
漂流記
人は荒れた海に浮かぶ
小舟のようだ
憎んだり
アイツにふられたり
アホなことを考えたり
希望を失ったり
そんなことに負けないで生きたら
嵐がさり
見知らぬ島にたどりついた
喜びを味わえるだろう
ある夏の日
早く夏が過ぎればいいのにな
ふと
庭をながめた
ひまわりがでっかい口で
笑っていた
セミが無我夢中に
鳴いていた
風鈴
風鈴が鳴る
一日の疲れ
むなしさ
打ち消されていく
スズムシが
夏の終わりを告げる
夕暮れ
モデルハウス
となりのモデルハウスの
屋根の瓦が取り壊されていった
年老いたモデルハウスの
髪の毛がうすくなったんだな
さらに
体までボロボロになって
この世から消えてしまった
あのモデルハウスは
どこへ行ってしまったのだろう
けれど僕の心の中に
おぼろげに残っている
モデルハウスよ
もうすぐあと取りがやってくるから
静かに眠っていておくれ